1998-07-01 ArtNo.15530
◆<星>蔵相、高金利によるマレーシア経済の回復妨害説否定
【シンガポール】リチャード・フー蔵相は月曜(6/29)、シンガポールが高金利によりMドル預金を吸収、マレーシア経済の回復を阻害しているとの説を否定した。
最近マレーシアのマスコミにより報じられたこの種の批判に関して野党議員から質問を受けたフー蔵相は、「シンガポールはマレーシアの最大投資国に数えられ、またマレーシアはシンガポールにとって第2の貿易パートナーでもあることから、シンガポールが故意にマレーシア経済に害を為すようなことはあり得ない」と強調した。
シンガポール国内においても金利を引き下げ、銀行界の融資活動を積極化させるべきだとの声が聞かれるが、当局がそのような操作を行う余地は極めて小さい。仮に金融管理局(MAS)が流動性を拡大し、金利を引き下げれば、外資が流出し、かえってより高い金利を導入、資金の流出を防止せざるを得なくなる。
最近の金利上昇は、主にアジアにおけるリスクの上昇を反映したもので、その実シンガポールの金利は日本を除けば、アジアでは最も低い部類に属していると言う。(ST,BT,LZ:6/30)
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