1998-06-26 ArtNo.15479
◆<印度>ホンダ、ディーゼル・エンジン車開発に照準
【ムンバイ】ホンダはインド市場へのディーゼル車投入に照準を合わせ、関係する研究開発(R&D)事業に本腰を入れている。
消息筋によれば、ホンダのR&Dチームはインド市場の全てのディーゼル乗用車のサンプルを輸入し、日本で研究を進めており、同研究が完了後、独自のディーゼル・エンジン車の開発に乗り出すもようだ。
ホンダのインドにおける合弁会社ホンダ・シエルは1.3と1.5リッターのガソリン・エンジン車シティーを、発売以来月間平均700台販売、一躍中型乗用車市場のナンバー・ツーに浮上している。
ホンダは当初全くインド市場にディーゼル・エンジン車を投入する考えはなかったようだ。しかしインド市場におけるディーゼル・エンジン車の燃料コスト面での優位は、無視できず、最近発表された新年度予算に盛り込まれた新ガソリン税やディーゼル油の値下がりで、こうした差は益々拡大している。
インド顧客のディーゼル・エンジン車に対する関心の大きさも配慮し、ホンダはディーゼル車導入の方針を決めたものと見られるが、問題はディーゼル・エンジン車を投入すれば、現在好調な売れ行きを見せているシティーの市場が食われること。
とは言え、中型乗用車市場は極めて厳しい環境下にあり、ホンダも、GMやマヒンドラ・フォード同様、1998/99年度の生産目標を2万台から1万6000台に下方修正している。ホンダは4月には1500台前後を販売、アナリストは5月はさらに売上を伸ばしたもの見ているが、それでも1万6000台の販売目標を達成するのはそう簡単ではないと予想されている。(IE:6/25)
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