1995-05-09 ArtNo.1540
◆<星>ファッション業界、いずれも強気な事業拡張戦略展開
【シンガポール】シンガポールの小売り市況が低迷し続ける中で、店舗や品揃えの拡大を積極的に進めるファッション業界の動向が注目を集めている。
ヤオハンと地元Ossia Internationalの合弁事業ワールド・オブ・スポーツ(WOS)は、既存のWOS、Pepeジーンズ、ハング・テンのチェーン増設に500万Sドル、新設ファッション・フットウエア・チェーン“ノーネーム”の展開に180万Sドルを充てる。同社幹部は、「シンガポーリアンの購買力は高まらなくても、規模の経済性を武器に他社のシェアを奪う」と意気軒昂だ。 この他バリー、Theme、スポーツステーション、G2000、ベンジャミンフランクリン、メルワニ等も、今年第1四半期の売上がそれぞれ昨年同期比10~45%拡大したことを好感、円高に伴う日本人の購買力やブランド志向の高まりから、成長は今後も持続すると予想している。これらの内の有るものは、グッチやGuessの国際マーケティング・キャンペーンの恩恵を受けたようだ。 昨年、売上を40%伸ばした香港系のThemeは、固定客の若者層の需要を見越して、店舗を現在の11店から40店に拡大する思い切った計画を打ち出した。香港のG2000とウィンタイ及びグレートマレーシア・テキスタイルが共同出資するG2000も、昨年の30%の売上増に励まされ、店舗を現在の2倍の16店に拡大する計画で、今年も昨年並みの成長を見込んでいる。またバリーは、同社としては最大の1800平方フィートの店舗をサンテックシティー内にオープンし、ブランド・プレゼンスを高める計画だ。(BT:5/8)
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