SEAnews 1998-06-20 ArtNo.15396

【クアラルンプル】マレーシア政府は水曜の定例閣議で70億Ｍドルの補正予算を組み、景気浮揚策を講じる方針を決めた。
アンワル副首相兼蔵相が18日催された与党統一マレー国民組織(UMNO)青年部及び婦人部の全国大会合同開幕式の席上明らかにしたところによると、同支出は1998年下半期から1999年にかけてなされ、国産品やサービス需要を喚起するような部門に集中して投入される。この他、生産性や競争力向上を促す領域、輸入代替／輸出促進領域等がターゲットにされる。例えば、農業プロジェクト、低・中価格住宅、学校、訓練施設、診療所、橋梁、水供給システム、その他の公共インフラが挙げられる。
カウンター・サイクリカル・プランと名付けられた措置のより詳細な内容は日曜に明らかにされる。ちなみに70億Ｍドルの支出は、640億Ｍドルの政府経常予算の11％に相当する。また中央銀行の最近の報告によれば、昨年の総開発支出は157億5000万Ｍドルで、その半ばが交通／輸送及び教育部門に投じられている。
アナリストらは70億Ｍドルは比較的大きな額で、主に運輸、公益施設、住宅部門に注入されるものと予想している。問題は資金の出所だが、国際機関の財政援助、取り分け世界銀行等からの長期借款は理想的と言う。
国営通信ブルナマが伝えるところによれば、世界銀行はマレーシアに対するものとしては、過去4年来初の3億米ドルの経済復興社会事業ローンの供与を決定した。マレーシア政府は今年末までに別に7億米ドルの同様の融資を申請するものと見られる。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:6/19)