SEAnews 1998-06-19 ArtNo.15385

【クアラルンプル】与党統一マレー国民組織(UMNO)の年次大会に先だって18日開かれたＵＭＮＯ青年部全国大会の席上、ザヒド・ハミディ青年部長は、党内に蔓延する閨閥／派閥主義と汚職を厳しく非難した。
ザヒド氏が過去数週間、党内批判を繰り返したことから、前日、党内基層リーダーらと会見したマハティール首相は、党を分裂させるような発言を行うものは、外国マスコミにマレーシア攻撃の材料を提供するものであり、その結果に対する全責任を負わねばならないと警告していた。
またザヒド氏はその後深夜まで党幹部と会談していたことから、同氏がＵＭＮＯ青年部全国大会で如何なる演説を行うかが注目されていた。
ザヒド氏は全国大会の席上、「基層党員の意見が党を分裂させると非難され、より透明な政府、責任感を備えたリーダーシップを求めることが、外国人を利する行為と見なされるのは嘆かわしいこと」と指摘するとともに、自分は決して特定のリーダーの辞任や昇格を望んでいる訳ではないと述べ、満場の喝采を博した。
来年はＵＭＮＯ役員選挙が行われるが、今年の全国大会はその序幕として注目されていた。マハティール首相はこれ以前に、首相と副首相が兼務する党正副総裁のポストが挑戦を受けたり、首相がアンワル副首相の挑戦を受けることはないとの見方を示すとともに、これら主要ポストの選挙を凍結することも望まないと述べ、挑戦を受ければ、受けて立つ姿勢も表明していた。(ST:6/19)