SEAnews 1998-06-19 ArtNo.15381

【シャーアラム】自動車部品メーカー、オートインダストリーズ・ベンチャーズBhd(AVB)は、最近700万Ａドル(M$1720万)で買収したメルボルン拠点のPresslite Pte Ltd(PPL)が今年のグループ業績に大きく貢献するものと予想している。
ＡＶＢのアブドゥル・ラザ・ハルン重役(MD)が17日語ったところによると、今年のグループ営業額は8000万Ｍドルが見込めるのに対し、ＰＰＬのそれは1800万Ａドル(M$4410万)に達する見通しだ。ＰＰＬはフォードやジェネラル・モーターズ(GM)がオーストラリアで製造する自動車に、電動モーターを納入している。ＡＶＢはＰＰＬの買収を通じて新技術や新市場へのアクセスも可能になった。
ＡＶＢはこの他海外で最近ワイパー用ラバー・ブレードやコミュニケーション・シェルターの製造も手がけており、今年は海外事業がグループ純益の60％に貢献するものと見ている。同社は年間50万ピースのラバー・ブレードの販売を目指している。コミュニケーション・シェルターは軍事や建設現場等で使用可能な改良型ポータブル・キャビンで、最近シンガポールにおける展示会に出展し、少なからぬ引き合いを得た。
これらの新ビジネスは、国内における自動車部品相手先商標製造(OEM)の不振を補完するとともに、景気が回復した際の跳躍台になる。同社は目下、ＯＥＭ市場からリプレースメント市場重視に転換を図っている。後者は今年20％の成長が見込まれる。
ＡＶＢの1997年12月期の年商は3700万Ｍドルで、ＯＥＭビジネスが75％を占めた。税引き前利益は前年の912万Ｍドルから934万Ｍドルに微増した。今年は売上増が見込めるものの、税引き前利益は昨年を僅かに下回る見通しだ。(NST,MBT,STAR:6/18)