1995-05-09 ArtNo.1538
◆<星>クリエイティブ、大幅減益で株価暴落
【シンガポール】シンガポールのサウンド・カード・メーカー、クリエイティブ・テクノロジーLtdの3月末締め第3四半期純益は1116万米ドルにとどまり、前年同期比60%の減益を記録、1株益も31米セントから13米セントに58.1%の下降を見た。しかし売上については前年同期比54.8%増の2億8050万米ドルを記録、同業界の競争過熱を窺わせた。同発表を受けて、8日にはクリエイティブ株は3.60Sドル(26%)安の10Sドルに急降下した。
アナリストも予想以上の業績の悪化は、単に為替相場の変動に伴うものではなく、マルチメディア・ビジネスの競争過熱を裏付けるものと評している。更に懸念されることは売掛金と在庫の爆発的増加で、前者は91.2%増の1億7497万米ドル、後者は45.5%増の1億9800万米ドルを記録、これに伴い資産評価額は6億5419万米ドルに47%膨張した。このことは同社がセールス・コストの急増と製品値下がりの挟撃を受けたことを示していると言う。しかし7日記者会見したシム・ウォンフー会長はこうした点には触れず、4倍速のアップグレード・キットの生産を拡張する他、ビジネス・コミュニケーションズ/テレフォニク・コンピューティング/インターラクティブ・ゲーミング/相手先商標(OEM)チップ市場への進出を積極化する方針を明らかにした。(ST,BT,LZ:5/8)
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