1998-06-19 ArtNo.15379
◆<星>富士通、アジアPC市場のトップ・プレヤー目指す
【シンガポール】世界のPC(パソコン)市場が低迷し、アジアが通貨危機の最中にあるにも関わらず、富士通はアジアPC市場のシェア拡大を目指し、シンガポールにおける新規投資も予定している。
富士通PCアジアLtdのトミムロ重役(CEO)によると、通貨危機の影響は確かに受けているが、同社は今がライバルに競争を挑む好機と見ている。ヘッジやインターナル・トランスファー・プライシング・メカニズにより、域内通貨危機の影響は最小限に抑制されている。
富士通PCアジアのPC売上の70%は法人向けで占められており、法人市場のPCは消費者市場ほど値下がりしていない。同社は法人顧客には全体としてコストを軽減できるコーポレート・エンタープライズ・パッケージをオファーしている。
今年第1四半期のシンガポール、マレーシア、香港における市場シェアは2倍以上に拡大、通年でアジアPC市場におけるシェアを5%に拡大する目標も照準に収めた。特にシンガポールのノートブックPC市場では東芝、IBM、エイサーに次ぎ4位につけている。ノートブックは同社のPC出荷台数の20~30%を占める。
富士通の昨年の世界PC販売は320万台で、今年は370万台を見込んでいる。(ST,BT:6/18)
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