1998-06-18 ArtNo.15368
◆<馬>政府、証券会社外資出資率上限引き上げ提案棄却
【クアラルンプル】マレーシア証券委員会(SC)は、財政危機に陥った国内証券業界の起死回生策として、証券会社の外資出資率上限を49%から70%に引き上げるよう提案したが、アンワル副首相兼蔵相は同提案を棄却した。
アンワル副首相が16日明らかにしたところによると、マレーシア政府は証券市場の開放/自由化を支持しており、このため証券会社への外資出資率上限を既に30%から49%に引き上げている。現状では、上限は49%で十分と判断、SCの一層の引き上げ案を棄却したと言う。
SCは最近、マレーシアの証券業史上初めて、最低流動性基金勘定に5億5560万Mドルの赤字を出したオメガ証券のライセンスを取り消したが、ラブアン証券とMBfノーザン証券もライセンス停止処分を受け、ハリム証券は廃業に追い込まれた。この他、証券会社8社が技術的に支払い能力不能と判定されている。
こうした中でアナリストらは、譬え、外資上限が引き上げられても、リスクを犯してマレーシア証券市場に参入する外国投資家はないものと見ている。(BT,MBT,STAR:6/17)
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