1998-06-18 ArtNo.15365
◆<星>UPS、インターネット・クーリエ・サービス開始
【シンガポール】ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は16日、インターネットを通じた文書配達サービスを開始した。
UPSのジェローム・フォンテーン戦略研究開発(R&D)課長によると、目下UPSのアジア太平洋地域におけるビジネスの40%が書類の配達で占められているが、2002年までに緊急を要する書類の3分の1が電子方式により送付される見通しだ。
UPSのインターネット・クーリエ・サービスは、オンラインにより安全/確実に書類を配達、配達が完了したことを示す証明も発行される。
新サービスは2種類から成り、内UPSオンライン・クーリエは北朝鮮、イラン、イラク、リビア、キューバを除くほとんど世界中をカバー、送り手や受取人が使用するeメール、ソフトウェア、オペレーティング・システム、ハードウェアに関わりなく利用でき、パスワードや暗号化等のセキュリティー・オプションも準備されている。
UPSオンライン・ドシエイは権利証書等の極めて高い安全性が要求される文書の送付に利用でき、ダブル暗号化と1件最高10万米ドルまでの保険が提供される。
とは言え目下のところアジア太平洋地域では日本とオーストラリアでのみこれらのサービスを利用でき、シンガポールではまだこの種のサービスが法的に認められていない。
UPSシンガポールのピーター・ウィルソン氏(MD)によると、新サービスは通常の方式による文書配達サービスに比べ20%ほど安上がり。将来は書類の送付サービスの3分の1が電子方式になるものと見られるが、今後とも小包配達が引き続きUPSの中核ビジネスになる。アジア太平洋地域の小包サービスは年率30%の成長を見ているが、文書配達サービスは横這いもしくは縮小傾向を辿っていると言う。この点に関してUPSのマリー・ヨー取締役(域内マーケッティング)は、文書配達サービス市場には今後共食い的競争が生じると予想した。(BT:6/17)
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