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1995-05-09 ArtNo.1536
◆＜星＞先進国入りで特恵喪失し、新任務も：首相
【シンガポール】先進国への昇格はシンガポールにとって貿易特恵の喪失と国際任務の拡大を意味する。
ゴー・チョクトン首相が7日にセントサで催されたメーデー祝賀行事に参加後語ったところによると、シンガポールは研究開発(R&D)や教育面で依然として先進国のレベルに至っていない。しかし経済協力開発機構(OECD)はシンガポールを途上国と見なさぬ方針を決定した。このことは有る種の経済権益や特恵を喪失すると同時に開発途上国に対するソフトローンの提供や技術支援等の新たな役割を負うことを意味する。ソフトローンはシンガポールのフィロソフィーに合わないが、技術支援には積極的に応じる用意が有ると言う。 首相はまたシンガポール経済が資本／技術集約化を強める中で、40代以上の非技術労働者等、再訓練に向かない労働者層が生じる可能性を認めた。またリージョナライゼーションの先頭に立って海外で活躍する者と国内に留まる平均的シンガポーリアンの所得格差が拡大するとのリー・クアンユー上級相の指摘に触れ、政府が進める資産増殖スキームはこの種の平均的国民を対象としており、所得格差を埋める効果も期待されているが、国民の政府への依頼心を高めぬよう慎重に進める必要があると語った。首相は更に労組出身者の政界進出が今後益々困難になるとのリー上級相の指摘に触れ、必ず労組代表を官選議員に加えること、政府閣僚に一定期間ＮＴＵＣの職務を委ねること等を通じて、労組と政府の一体感を醸成する考えを明らかにした。(ST,BT,LZ:5/8)
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