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	1998-06-16 ArtNo.15329 
	◆<星>チップ産業は、次の回復の波に乗る地歩確保:川西氏 
	【シンガポール】世界半導体市況の回復は、アジア通貨危機で1999年に持ち越されたものの、シンガポールは次の回復の波に乗る最も有利な地歩を固めている。 
  シンガポールのマイクロエレクトロニクス研究所(IME)会長を務める東芝のカワニシ・ツヨシ顧問によると、チップ産業の今日の低迷は従来のサイクルからすれば、今年回復に転じるはずだったが、アジア経済危機で1年乃至1年半遅延する見通しだ。 
  韓国及び日本メーカーによるチップ価格の大幅引き下げとマイクロソフト・ウィンドウズ98の発売が、来年の電子産業の回復に寄与する見通しだ。 
  シンガポールの半導体技術は、同氏がIMEの理事会に加わった7年前には5年、3年前には3年、日本に後れをとっていたが、今では日本と肩を並べている。シンガポールは技術、ロジスティクス、政策面で、優位に立っているが、訓練されたマンパワー、土地、自然資源等の面で制限を受けている。 
  しかしチップ・メーカーはコストやリスクの上から今後益々ファンドリーを利用するようになる見通しで、シンガポールはこうした潮流の波に乗る有利な地歩を占めている。例えば東芝は21世紀には、生産の30%を台湾及びシンガポールのファンドリーに委ねる見通しと言う。(BT:6/15) 
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