1998-06-15 ArtNo.15314
◆<星>政府、製造サービス重視のインダストリー21計画推進
【シンガポール】シンガポール政府は21世紀に向け厳しい競争環境の中でシンガポールの繁栄と成長を維持する狙いから、1993年に打ち出したマニュファクチュアリング2000に換え、マニュファクチュアリング・サービスを重視する“インダストリー21”コンセプトを打ち出した。
ジョージ・ヨー情報芸術相兼第2通産相が13日催されたシーメンス・マツシタ・コンポーネンツの新工場開所式の席上明らかにしたところによると、第3世界の数億の国民が国際労働市場に続々進出する中で、シンガポールが単純な組立作業に依存して生存することはできなくなっている。かと言って地元市場や域内市場に依存するサービスに偏重すれば、昨今のような域内経済危機の試練に耐えられなくなる。
研究開発(R&D)/製品設計/製品開発/プロセス・エンジニアリング/検査/市場調査等を含むマニュファクチュアリング・サービスは製造業の奥行きを広げ、より多くのハイ・スキル・ジョブを創出、シンガポールをグローバルなナリッジ・ワーク・ハブにすることができる。
従ってシンガポールは狭義の製造業から産業中の付加価値創出部門としての、広義の製造業に経済戦略の重点をシフトする必要がある。
経済開発局(EDB)は以上の目標を達成するため、1)製造業の多角化と製造サービス重視、2)世界クラスの産業と世界クラスの地元企業の育成、3)研究開発や企業家精神等を重視する新文化の創造、4)国民の終身学習奨励と海外タレントの誘致、5)海外の資本/人材/知識を導入するための世界的ネットワーク構築の5施策を実行すると言う。(ST,LZ:6/14)
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