SEAnews 1998-06-11 ArtNo.15271

【シンガポール】製造業が域内経済危機の影響を被る中で、今年第1四半期のジュロン・タウン公社(JTC)既成工場の需要がマイナス成長を記録した。
第1四半期のフラット工場に対する需要は0.6％下降、昨年第4四半期の7.4％アップや昨年同期の6.5％の成長から、際だった対照を見せた。
一方、フラット工場の供給は2.7％増の133万平米に達したため、3月末時点のフラット工場の入居率は82％と、1986年以来の最低をマークした。
第1四半期にリース契約が解約されたフラット工場は4万1000平米に達し、同期に新規契約された3万2000平米を大きく上回った。解約者の28％は事業停止、34％は国内移転、13％は海外移転となっている。
第1四半期の標準工場の需要は2％の伸びを見たが、昨年同期の5.6％の伸びを下回った。同期に新規契約された標準工場スペースは1万3000平米と、解約されたスペース7000平米の2倍にのぼった。標準工場入居率は94％と、変化していない。
工業用地の需要は、第1四半期に3.7％の伸びを見、昨年同期の成長率とほぼ同レベルだった。第1四半期に新規配分された工業用地の56％が主に石油化学や金属加工関連の外国企業により占められた。これに対して同期に返還された工業用地17ｈａの半ばが倉庫業と電子業関連のテナントからのものだった。(BT:6/10)