1998-06-10 ArtNo.15267
◆<印度>Tiscoチーム、新ステンレス・スチール製造法開発
【カルカッタ】タタ・アイアン&スチール・カンパニー(TISCO)の冶金技術研究チームは高炉を用いたコスト効率のいいステンレス・スチールの新製造法を開発した。
冶金学の専門家Rajan Sen氏によると、現在は電炉を用いてスチール・スクラップをクロム鉄とともに熔解する方式が広く用いられているが、大量の電力を必要とし、コストが嵩む。これに対してタタ・チームが開発した高炉を利用した新方式は、コークスを用いて部分処理された鉄鉱石とクロム鉱石を化学還元するもので、伝統的方式に比べトン当たりの製造コストを120米ドル節約できる。
目下、スウェーデンや日本でもこの種の研究が進められているが、例えば川崎製鉄が開発した流体銑鉄をクロム精鉱とともにコンバーターに注入する方式は、従来のものよりトン当たりコストを50米ドル節約できるに過ぎない。
タタ・チームはラボ・テストに成功し、高炉によるステンレス・スチールの製造が可能なことを確認したと言う。(ET:6/9)
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