1998-06-10 ArtNo.15265
◆<印度>NTPCを電力商社創設の第3のプロモーターに
【ニューデリー】電力省は、ナショナル・サーマル・パワー・コーポレーション(NTPC)を、創設が提案されているパワー・トレーディング・コーポレーション(PTC)の第3のプロモーターにするよう提案した。
PTCの他のプロモーターは、パワー・グリッド・コーポレーション・オブ・インディア(PGCIL)とパワー・ファイナンス・コーポレーション(PFC)。電力省の構想によれば、これら公共部門企業(PSU)3社は当初資本金300~500クローで、電力の販売と購入を手がける子会社PTCを設立する。
PTCは当初は電力の売買の仲介役を果たすが、将来は独自に電力を購入し、州電力局(SEB)を初めとする顧客に販売する。PTCは国内ばかりでなく、国外のバイヤー及びセラーとの取引も手がける。
PTCにはPGCIL/PFC/NTPC3社の他、政府、公共企業、インフラストラクチャー・デベロプメント・ファイナンス・コーポレーション(IDFC)、その他の金融機関も出資する。また政府は電力債を発行し、PTCの3ヶ月分の運転資金を調達することを計画している。
今後メガ・パワー・プロジェクトが続々稼働することになるが、PTCが一括してこれらの電力を購入することにより、独立電力供給業者(IPP)らの借り入れにエスクローを提供することもできる。
電力省が組織した常設専門委員会は、IDFC、金融業界、SEBの代表らと会見、PTC設立の準備を進めている。しかし肝心のNTPCは、プロモーター引き受けに消極的姿勢を示している。現在SEBに対して合計8000クローの債権を有し、それ自身債権の取り立てに窮しているNTPCは、「PTCを設立して、他社の債権取り立てまで引き受けることはできない」と懸念を表明していると言う。(IE:6/9)
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