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1998-06-10 ArtNo.15264
◆<印度>政府、MUL人事紛争でスズキと廷外和解
【ニューデリー】インド乗用車市場の82%のシェアを握るMaruti Udyog Ltd(MUL)の対等出資パートナーのインド政府とスズキは、MUL専務取締役(MD)人事を巡る紛争に終止符を打ち、廷外和解した。これに伴いスズキは国際仲裁廷への提訴を取り下げた。
Sikander Bakht工業相が8日記者会見したところによると、インド政府とスズキの合意の下、渦中のRSSLN Bhaskaradu専務取締役は、1999年12月31日(当初任期は2002年)まで引き続きMDを務め、スズキとも関係の良好なインド政府側代表Jagdish Khattar氏と交代する。Khattar氏は即日ジョイントMDに昇格する。ジョイントMDはBhaskaradu氏がMDに昇格する以前に務めていたポスト。MULのProbir Senguta会長は直ちに退任し、スズキの齋藤佳男副社長が新会長に就任する。
Bakht工業相は記者会見の席上、「合弁パートナー間の対立によりMULを沈没させることはできない。両パートナーの協調の下、問題は解決された。パートナー双方の関係修復はMULの生存のために必須である」と語った。
しかし、総理府筋がその後語ったところによると、国際仲裁廷に処理を委ねれば、インド政府が面目を失うことが明らかになったため、政府は廷外和解を選んだと言う。
ムラソリ・マラン前工業相の一歩も引かぬ強硬姿勢に比べ、今回和解を選んだ政府の姿勢に関してBakht工業相は、「ミスター・マランはMUL紛争はインド全体の威信に関わる問題と語ったが、MULがインドよりも大きな存在と言うことはできず、それは単なるビジネス・ディシジョンの問題である」と述べるとともに、「政府もスズキも既に旅路の半ばに達し、人事問題について、今後は互に相手の意見も聞くことを決めた」と語った。(ET,IE,TH,FDTH:6/9)
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