1998-06-08 ArtNo.15233
◆<印度>Telcoの低利ローン在庫一掃戦略で競争熾烈化
【カルカッタ】大量の大型/中型商用車(H&MCV)の在庫を抱えるタタ・エンジニアリング・アンド・ロコモーティブ・カンパニーLtd(Telco)は、傘下のタタ・ファイナンスを通じた低利ローン戦略により在庫一掃に乗り出した。しかしTelcoの動きがライバルのアショック・レイランドLtd(ALL)にも同じ戦略の採用を強い、結局Telcoの市場シェア縮小を招いている。
タタ・ファイナンスはTelco製車両の購入者に18%の市場金利を下回る12%の低利ローンを提供している。両金利の6%ポイントの差額はTelcoが負担している。しかしTelcoはタタ・ファイナンス以外の非銀行金融機関(NBFC)には同様の補助を提供していない。これは重い利子負担もさることながら、タタ・ファイナンスの市場シェアに影響することを恐れたためと見られる。
しかしALLは傘下のアショック・レイランド・ファイナンス以外のNBFCにも、金利補助を提供している。このためALLの金融ファシリティーはTelcoのそれを上回る地域をカバーしている。
こうした事情もあってかTelcoの今年4月のH/MCV販売が昨年同月の5157台から1463台に72%落ち込んだのに対し、ALLのそれは1262台から1620台に28%の増加を見た。(IE:6/6)
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