1998-06-08 ArtNo.15227
◆<馬>首相、金利引下げの必要を再度強調、副首相との不一致否定
【クアラルンプル】マハティール首相は5日、金利引き下げの必要を強調するとともに、アンワル副首相兼蔵相との間に金利政策を巡り意見の不一致は存在しないと語った。しかし首相は、「中央銀行の金融引き締め政策に同調する必要があるとは考えない。実際のところ高金利政策は既に国内経済の萎縮をもたらしている」と指摘した。
マハティール首相はこの日5日間の日本訪問を終え帰国後、スバン空港で記者会見し、以上の消息を語った。
首相は「副首相が述べたことは、自分が述べたいことそのもで、不一致は存在しない」と強調した。それによると、有効金利と銀行同業間金利は別のもので、首相が問題にしているのは有効金利である。有効金利は今年2月の24%から15~16%に下降したものの、依然として高すぎる。これに対して3ヵ月もの銀行同業間金利は11%の合理的水準にある。
今回の訪日の成果について首相は橋本首相と、対日借款や日本資本の誘致問題を協議できたことで、10億~20億米ドルの円建て借款導入が合意された。日本訪問中の2度の講演において首相は貿易取引をローカル通貨建てで行うことを提案したが、同提案は国際通貨基金(IMF)を除き、ほとんど全ての方面の支持を得られたと言う。(NST,ST,BT:6/6)
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