1998-06-01 ArtNo.15131
◆<星>アポイントメント不要のネットコール・ソフトお目見え
【シンガポール】インターネット電話のネックは相手に受信態勢を整え待機してくれるよう事前にアポイントメントをとらねばならぬことだが、シンガポール企業メディアコム・テクノロジーはこの種のアポイントメントを必要とせぬインターネット電話ソフトウェア“メディアリング・トーク”をプロモーション中だ。
シンガポールのインターネット・サービス・プロバーダー(ISP)の1社、シングネットは先月からメディアリング・トークを用いたネット・コール・サービスを開始した。
同サービスの下、シングネット加入者は1ヶ月僅か7.95Sドルで、無制限に国際電話をかけられる。但し電話の相手がインターネットに接続可能で、しかもメディアリング・トークをセットアップしていることが条件。またシングネットのインターネット・アクセス料金と市内通話料金ももちろん別途徴収される。メディアリング・トークのソフトウェアは「http://www.mediaring.com」にアクセスすれば、無料でダウンロードできる。
ユーザーは先ずメディアリング・トークを立ち上げ、PCモニター上に携帯電話のイメージが表示されたら、相手先の電話番号をキーインする。ソフトウェアは、IDD回線を通じて相手方の電話に2度呼び出し音を発生させた後、ハング・アップする。相手のPCとモデムの受信態勢ができていれば、双方のPCは即座にインターネットにログ・オンし、メディアコムのシンガポールとロスアンゼルスのセンターにセットされた電子電話帳が、両者のマッチメーキングを行い、インターネットを通じた国際通話が可能になる。もし相手方のPCモデムの受信準備ができていなければ、メッセージを残すことができる。
通話の音質は、移動電話並みで、他のインターネット・フォーン・ソフトウェア同様、応対に時差が生じ、時として混線するのも我慢せねばならない。シングネットに加入していない海外のパーティーが、同ファシリティーを利用する際は、クレジット・カードによりメディアコムに直接料金を支払うことになる。
メディアコムのン・テーキアン会長によると、海外に留学した子供を持つ家庭等のホーム・ユーザーが主要なターゲットで、同社は明日から4日間にわたりサンテク・センターで開催されるコミュニックアジア98に同製品を出展すると言う。(ST:5/30)
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