1998-05-29 ArtNo.15101
◆<星>改革の決意と説得力が経済危機乗り切りの鍵:副首相
【シンガポール】リー・シエンロン副首相はこのほど米国フォーチュン誌のインタビューに応じ、アジア経済が危機を乗り切り、回復の軌道に乗る鍵は、関係国の政府が金融制度改革を貫徹すると同時に、こうした改革の決意を外国投資家や国内企業、国民に伝え、これらの者を説得することができるか否かにかかっている。
それによると、今回の危機は、密接な相互関係を有する今日の世界においては1国に発生した事件は急速に他の国に波及すること、正しい基本政策を維持することがこうした危機に対応する唯一の道であること、またこうした基本政策が貫徹されても依然として危機を完全に免れることはできないと言う3つの教訓をもたらした。
一方、シンガポールが目下進める金融市場改革に関して副首相は、今日の金融市場が如何なる機関と言えども完全に管理・監督することができないまでに成長したため、一定のリスクは投資家自身が負うシステムに移行する方針を決めたと語った。それによると、この種の移行が問題を伴わないと言う保証はないが、もし移行しなければ多くのビジネス機会を失うことは明と言う。
今この時期にこうした改革を進める是非に関して、副首相は金融制度の改革は、今回の金融危機以前から計画されてきたもので、周期的な景気動向とは関わりのない長期的な施策であると指摘した。(BT,LZ:5/28)
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