1998-05-28 ArtNo.15091
◆<馬>TTPC、M$19億発電所権益の買い手物色
【クアラルンプル】このほどトゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)と電力供給契約(PPA)を結んだ独立電力供給業者Teknologi Tenaga Perlis Consortium Sdn Bhd(TTPC)は、プルリス州クアラ・スガイ・バルに19億Mドルを投じて2000年10月1日の稼働を目処に建設する650MW(メガワット)ガス燃料複合サイクル発電所の最大40%の権益を売却する計画で、買い手を物色している。
TTPCのハミド・パワンテ会長が26日のPPA調印式後語ったところによると、今回の契約の下、TTPCは向こう21年間にわたり、1KW(キロワット)当たり、13MセントでTNBに電力を供給する。同価格はマレーシアのIPPがTNBと結んだPPAの中で最低のもの。これ以前には、ゲンティン・サンイエンの1KW13.7Mセントが最低だった。TTPCは13.3MセントをオファーしたがTNBに棄却されたと言う。アナリストは最近の電力需要低下で、売り手市場から買い手市場に転換、TNBが立場を強化したものと見ている。
パワンテ会長によると厳しい内容だが、依然として商業的採算ベースが保たれている。TTPCは19億Mドルのコストの内12億Mドルを借り入れにより賄う計画で、目下銀行界と交渉を進めている。残額は自己資本で賄うが、最大40%の権益を外国パートナーに売却することも検討、パートナーを物色している。
払込資本4億8000万MドルのTTPCの株主構成は、目下のところAlpha group30%、Gerbang Sutera Sdn Bhd20%、Yayasan Islam Perlis10%、Landmark Bhd20%、Tenaga20%となっている。外国パトナーが参加しても、既存パートナーがプロジェクトから手を引くことはない。
また今回のPPAは、TNBに再交渉の権利を認めているが、これはマレーシアの電力事業の再編が計画されており、その際PPAが再編の障害にならないよう配慮したもの。パワンテ氏によると、TTPCはTNBの再交渉要求を拒否することはできないが、再交渉後の契約はTTPCにとって既存の契約と同等乃至は有利なものになることが保証されていると言う。(NST,MBT,STAR,BT:5/27)
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