1998-05-23 ArtNo.15022
◆<星>HP社東南アジア売上、過去10年来初めて下降
【シンガポール】ヒューレット・パッカード(HP)の東南アジア営業額は過去10年来初めて下降した。
HP社のチア・キーンフアット重役(シンガポール及び東南アジア・セールス担当MD)が21日語ったところによると、東南アジアにおける今年4月期の半期売上は前年同期比20%下降、通年の売上も20%の下降を見込んでいる。チア氏は、「売上の減少は通貨危機に伴うもので、さもなければ10%増加していたはず」と語った。シンガポールに限っては売上は7.4%増加、製造事業も12%の拡大を見た。
HP社が先週金曜発表したところによれば、4月期第2四半期の世界売上は16%増の120億米ドル、純益は13%減の6億8500万米ドルだった。この結果上半期の営業額は16%増の239億米ドル、純益は5%減の16億米ドルとなった。
チア氏と共同記者会見したHPアジア・パシフィックのディック・ワーミングトン重役(香港拠点MD)によると、アジア太平洋地域売上は同社世界売上の16%、東南アジア売上は同3~4%を占めている。
域内経済の波乱で、アジア太平洋地域を主要な収入源にしようと言うHP社の計画を大きく後退したが、同社は長期的見通しに関しては依然楽観しており、引き続き域内におけるプレゼンスの拡大に努める。中国とオーストラリアは好調だが、ワーミングトン氏は下半期もアジア売上が引き続き下降線を辿ると見通した。
チア氏によると、問題は営業額よりも、収益性で、同社は営業支出の削減と利益率の向上に努める。このため特別なケースを除き、新規雇用も凍結されると言う。
HP社はこの日、地域部品流通センサーをオープンした。HP社は向こう2年間に同センターに500万Sドル以上を投資する計画だ。(BT:5/22)
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