1998-05-19 ArtNo.14966
◆<星>米国水処理会社Ionics、淡水化プラントに関心
【シンガポール】海水の淡水化と超純粋工業用水の供給を手がけるニューヨーク証取上場のIonicsは先週金曜、200万Sドルを投じてシンガポールに設けたサービス・センターをオープンした。
マサチューセッツ州拠点のIonicsの幹部がこの日語ったところによると、同社はシンガポールが2011年までに海水淡水化プラント3基を設ける計画に関心を寄せており、BOO(建設/所有/経営)方式により、プラントの建設、経営、水供給を引き受けることを希望している。同方式を採用すれば、政府は資金を投じる必要が全くなく、しかも関係入札に応札する業者から提案された最良の技術を選択できる。
Ionicsはカリフォルニアでこのような方式により契約を落札、3500万米ドルのプラントを建設、目下経営している。また米国フロリダ州タンパのプラントは1日2000万ガロンの上水を供給、良好な成果を上げている。同市の人口は230万人と、シンガポールに類似している。同市のエンジニアは、水の供給料金を1000ガロンあたり4米ドルと見積もったが、入札企業中4社が提案した価格は1000ガロン当たり2~3米ドルだった。
ハーバート大学及びマサチューセッツ工科大学の若手サイエンティストやエンジニアらが、廃水処理会社として50年前に設立したIonicsは、今や全世界に業務を展開、アジア太平洋地域でも過去10~12年活発な活動を続けてきた。同社が推奨するリバース・オスモシス方式の淡水化プラントはシンガポールには最適で、公害の恐れもなく、電力消費も少ないため発電所の近くに建設する必要もないと言う。(LZ:5/18)
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