1998-05-19 ArtNo.14965
◆<星>HDD産業、最悪の時期乗り切り:シーゲト会長
【シンガポール】ディスク・ドライブ(HDD)産業のスランプは峠を越え、今年上半期中に価格は安定する見通しだ。
米系HDDメーカー、シーゲートのアル・シュガート会長兼CEOが17日非公式に記者会見し、語ったところによると、シーゲートも同業他社も、今年上半期(暦上)に過剰在庫の整理をほぼ完了するため、下半期には米国市場を中心に需要の回復が期待される。
シーゲートは経営規模の縮小を通じて、3月期四半期には、低収入ながら収益性の改善を見た。6月期四半期にも収益性の回復が見込めるかとの質問に対して、シュガート氏は「そうでなければ、落胆する他ない」とする一方、「一層の人員整理やアジア業務の改変は計画していない」と語った。バタム島におけるプリント基板(PCB)製造業務もインドネシアの政情不安の影響を受けていない。欧州売り上げが予想外の落ち込みを見たものの、3月期四半期の売り上げは、前期並みだった。
シュガート氏はマクスター、IBM、富士通の攻勢で、シーゲートの市場シェアが縮小する可能性を認めるとともに、「ハイエンド市場への浸透でも、彼らは健闘した」と指摘した。同社は今後PC(パソコン)メーカーと密接に連携した注文生産方式により、製品のサイクルを短縮、顧客のニーズに迅速に対応する方針だ。
シーゲートは3月期四半期に1億2850万米ドルの損失を計上したものの、前年同期の2億5680万米ドルを下回った。営業額は1年前の25億米ドルから16億8000万米ドルに縮小した。(BT:5/18)
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