SEAnews 1998-05-19 ArtNo.14962

【シンガポール】ＩＢＭの傘下に入ったロータス・デベロプメント・コープは、シンガポールにおける研究開発(R&D)事業に毎年3500万米ドルを投資する計画だ。
先週シンガポールを訪れたロータスのジェフ・パポース社長が語ったところによると、シンガポールには2つのＲ＆Ｄチームが存在し、その内1つのチームはウェブ・ベースのスイート製品“Ｅスイート”を22言語で開発している。
一方、ロータスは先週シンガポールで以下の一連の覚書に調印した。
1）シンガポール・テレコム(ｼﾝｸﾞﾃﾙ)：シングテルのADSL Magixを通じて提供されるＳｔｅｐｓ(ｽﾁｭｰﾃﾞﾝﾄ･ﾃｨｰﾁｬｰ･ﾍﾟｱﾚﾝﾂ･ｴﾃﾞｭｹｰｼｮﾝ･ｼｽﾃﾑｽﾞ)と称する教育関連サービス。
2）ルーサント・テクノロジー：コンピューター・サーバーに電話／Ｅメールシステムをリンクするソフトウェア、ＴＯＳＳ(ﾃﾚﾌｫﾆｰ･ﾜﾝ･ｽﾄｯﾌﾟ･ｿﾌﾄｳｪｱ)を用いて開発する総合的なメセージング・ソルーション。
3）シスコ・コンピューター・セキュリティー：イントラネット／エクストラネット／インターネットを用いたビジネスのための先端的なアプリケーション／メッセージング・セキュリティー・テクノロジー。
4）アプライド・ダイナミクス・シンガポールPte Ltd／ＩＴリエンジニアリングPte Ltd／スティーンバックPte Ltd／ファイネス・ソフトウェア・マクロシスPte Ltd／イノベーション・テクノロジーズPte Ltd：中小企業のためのターンキー・ソルーション。
これらはロータスが昨年シンガポール・ワン・プロジェクトのためにサイバーウェー／ＩＤソルーションズ／インターナショナル・アプリケーションズ・ソルーションズ／メディアコム・テクノロジーズと結んだ覚書に続くもの。
ボストン拠点のロータスは2億4000万米ドルの市場開拓／広告予算のほぼ25％に相当する6000万米ドルを今年アジア太平洋地域に投じる計画だ。この内大きな額が未だ十分に開拓されていない中小企業市場におけるNotes／Dominoの販促に充当される。
同社は今年広告宣伝予算を2倍に拡大するとともに、中小企業担当スタッフも倍増した。中小企業市場への重心移動は、目下ノーツ・シーツの30％が中小企業領域に属し、金融機会の60％が中小企業部門に存在するため。今年末までには世界市場におけるノーツは3500万シーツを突破する見通しだ。
昨年12月末時点で、ロータスのメッセージング・シーツは2600万シーツを数え、これはマイクロソフト・メール／エクスチェーンジ／ネットワークスの合計のほぼ2倍、ノベルの据え付けベースの3倍以上に相当すると言う。(BT:5/18)