1998-05-18 ArtNo.14951
◆<馬>電力会社TNB、為替差損M$24億、半期損失M21億
【クアラルンプル】電力会社トゥナガ・ナシオナルBhd(TNB)はMドルの下落に伴う24億7000万Mドルの為替差損に祟られ、1998年2月期に21億Mドルの半期グループ損失を計上した。
TNBの為替差損はアナリストらが予想した16億Mドルを遙かに上回った。しかしアナリストらは、そのことと同時に営業額が57億Mドルと22%の増加を見たにも関わらず、営業利益が5%減の4億8200万Mドルにとどまったことにも落胆させられた。アナリストらは、電気料金の8.3%値上げと、電力需要の拡大で、営業利益が拡大するものと予想していた。
TNBのアハマド・タジュディン会長は金利コストの上昇と独立電力供給業者(IPP)への支払いの急増が営業利益を浸食したと説明している。借り入れ利子の支払いは前年同期の2億7300万Mドルから6億4400万Mドルに拡大した。IPPへの支払いは昨年通年で30億Mドルだったが、今年上半期には17億4000万Mドルに達した。
同期の電力需要は家庭用が16%、商業用が12%、工業用が10%の伸びを記録した。TNBはこれ以前に通年の需要の伸びを9%と予想していた。
こうした中でTNBは今年通年の資本支出を当初目標の56億Mドルから48億Mドルに下方修正した。アハマド会長は向こう3年間の年間資本支出も当初の55億Mドルから40億Mドルに削減する考えを明らかにしており、アナリストらはこうした方針を歓迎している。TNBは1997年5月に電気料を値上げした際、向こう24ヶ月値上げしないことを公約しており、アハマド会長は同約束を守る考えも改めて確認した。(NST,MBT,STAR,ST,BT:516)
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