1998-05-15 ArtNo.14917
◆<星>NCB、地元企業の海外IT企業買収に共同投資
【シンガポール】国家コンピューター局(NCB)は、地元情報技術(IT)企業の海外進出とハイテク化を支援する狙いから、地元企業の海外IT企業買収に共同投資する。
NCBのスティーブン・ヨー局長(CEO)が13日明らかにしたところによれば、同局は向こう18ヶ月のこの種の投資のために1000万Sドルの基金を設け、シンガポール・コンピューター産業連盟(SFCI)と同ファンドを共同管理する。もし同試みが成功すれば、NCBは基金規模を3500万Sドルに拡大する。
当面、地元のIT企業、少なくとも10社ほどとチームを組み、新市場の開拓や新技術へのアクセスに役立つような海外のIT企業に投資する。1件当たりのNCBの投資額は50万~150万Sドルで、シンガポール・チームの投資額の半ばまでを負担、投資対象企業の最大30%の権益を取得する。
過去3年間毎年黒字を計上、良好なトラック・レコード有する払込資本20万Sドル以上の地元IT企業が、同スキームに参加できる。こうした地元企業には、最終的にNCBの持ち分を買い取ることが期待される。
SFCIのウィリアム・リウ会長は、我々は過保護産業になる考えはないが、こうした機会を有効に利用して国際市場への進出を図ると抱負を語った。
ヨー局長によるとシンガポールのIT産業は過去12年間に年率20~30%の成長を遂げ、1996年の総売り上げは90億Sドルをマーク、その半ば以上が輸出で占められたと言う。(ST,BT,LZ:5/14)
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