1998-05-13 ArtNo.14888
◆<星>アジア経済危機に関わらず半導体市場の成長持続:SEMI
【シンガポール】世界半導体市場はアジアが金融危機に見舞われたにも関わらず年率18%の成長を遂げ、今日の1370億米ドルから2002年には2700億乃至3200億米ドルに達する見通しだ。
セミコンダクター・イクウィップメント・アンド・マテリアルズ・インターナショナル(SEMI)が最近当地で主催したセミナーの席上、報告されたところによれば、日本を除くアジア太平洋地域は世界半導体市場の22%のシェアを占め、台湾市場がアジア太平洋地域の30%に貢献している。
SEMI市場調査部の半導体製造機器担当ジョン・シュラー課長は、アジア金融危機から如何なる問題が生じるにしても、半導体産業の主要舞台は米国であり、如何なる支出も21世紀の事業を想定したものであることを認識する必要があると指摘した。
昨年のシンガポールの電子製品輸出は625億Sドルと、国産非石油製品輸出全体の70%を占めた。
ユニオン・バンク・スウィッツランド・グローバル・リサーチによれば、ディスク・ドライブの世界需要の今年の伸びは穏やかな17%にとどまるが、シンガポール、タイ、マレーシアにおける半導体事業投資は昨年比14%増の14億Sドルに達するものと見られる。
SEMIの統計によれば、世界電子産業の末端市場は現在の9220億米ドルから年率11%の成長を遂げ、2002年には1兆5200億米ドルに達する見通しだ。半導体製造機器/材料産業の市場規模も同期にやはり最低年率11%の成長を見、現在の500億米ドルから2002年には900億米ドルに達すると言う。SEMIはこれ以前には、アジアの経済危機により半導体機器需要が12%下降すると予想していた。
ロボティクス等の技術的進歩がチップの一層の小型化を可能にし、自動化が半導体需要を牽引する。加えて電子製品中の半導体の占める比率は現在の16%から2002年には25%に拡大するものと見られる。技術革新が全く予想しなかった新たな市場を創し出、半導体需要を牽引する可能性も予想される。昨年のタマゴチ・ブームはその例で、US$1000パーソナル・コンピューター、セット・トップ・ボックス等も新たな半導体需要の牽引役を務める見通しと言う。(BT:5/12)
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