1998-05-07 ArtNo.14828
◆<星>国家コンピューター局、国際化の新使命に応じ組織再編
【シンガポール】国家コンピューター局(NCB)は、情報技術(IT)国際化のニーズに応じる狙いから5月1日付けで大幅な組織再編を断行した。
再編措置には国際化オフィスの新設や、様々な技術分野を担当する複数のコンピテンシー・センター(CC)の設置が含まれる。またNCBには、インターネットを通じた取引の認証機関の元締め(CCA:コントローラー・オブ・サティフィケーション・オーソリティー)としての新任務が委ねられた。
NCBのスティーブン・ヨー局長(CEO)が5日記者会見したところによれば、こうした再編措置はシンガポールIT産業の新たな成長段階に対応したもので、その目標はシンガポールを卓越したIT/ナリッジ・ハブにすること。
新設の国際化オフィスは、局長補(アシスタントCEO)から副局長(デピューティCEO)に昇格したマイケル・ヤップ氏に率いられ、IT2000マスタープラン下の各種プログラムのグローバル化が目指される。
シンガポールをインテリジェント・アイランドに生まれ変わらせることを目指すIT2000マスタープランは、全国をカバーした広帯域マルチメディア・ネットワーク“シンガポール・ワン”や最先端のITアプリケーション/サービスの温床“エレクトロニク・コマース・ホット・ベッド”を誕生させたが、国際化オフィスはこれらのアプリケーションやサービスの国際化を支援。トーマス・ヨー局長補(産業担当アシスタントCEO)が国際マーケッティングの指揮を執る。
NCBは向こう数週間に地元や多国籍企業との一連の共同投資計画を発表する。こうした資金は昨年11月に発表された5000万Sドルのマルチメディア・ファンドから拠出される。
一方、今後続々設けられる複数のCCはチーフ・テクノロジー・オフィサーを兼務するタン・チアムフアット局長補(ガバメント・システム担当アシスタントCEO)が統括する。例えば、品質管理、ITセキュリティー、JAVAプログラミング言語等を担当するCCが設けられる。
また新設のイノベーション・グループは、既存の8つの産業クラスターと新たに設けられたファイナンス・クラスターを統括、ITの革新、競争力強化に力を入れると言う。(ST,BT,LZ:5/6)
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