1998-05-06 ArtNo.14816
◆<星>性急な市場開放が金融危機の主因:フー蔵相
【シンガポール】アジア通貨危機はマクロ的な経済政策の誤りに由来するものではなく、金融システムの準備が整わぬ内に性急に市場を開放したことによる。また透明度と信頼性が金融システムの再編の成否を決める鍵になると言う。
シンガポールのリチャード・フー蔵相は4日催された国際通貨基金(IMF)シンガポール地域訓練センターの開所式の席上、以上の考えを語った。
一方、IMFのミシェル・カムドシュ専務理事は、グローバライゼーションはアジアにとっても恩恵を及ぼすものだが、最近の金融危機は資本市場のグローバル化に伴うリスクを人々に認識させたと述べ、市場の透明度を高め、かつリスクを軽減する施策として、1)経済/金融データの質向上と公開、2)中央銀行/大蔵省/その他の主要機関のパワー・アップ、3)国内金融体系の基盤強化、4)政府/金融機関/企業の透明度向上、5)スケジュールに基づく整然とした資本市場の開放--の5点を提起した。(ST,BT,LZ:5/5)
|
|