1998-05-05 ArtNo.14801
◆<馬>首相の威信失墜で政治リスク・アップ:PERC
【シンガポール】香港のポリティカル&エコノミック・リスク・コンサルタンシーは、最近の報告書の中でマレーシア(PERC)の政治リスクを1994年以来最悪と評価した。
PERCは、1997年6月にはマレーシアの政治リスクを過去最良と評価していたが、僅か9カ月後の1998年3月には、1994年に調査が開始されて以来最悪と評価した。
同報告書は、与党統一マレー国民組織(UMNO)内部におけるマハティール首相の指導力低下が政治リスク上昇の主因と評している。それによるとイスラム原理主義を批判した首相の昨年9月のスピーチや首相の長男ミズラン・マハティール氏の事業上の損失を救った政府主導の企業買計画に対する反発が依然鎮静していない。加えて中国系企業にマレー系企業の買収を許したブミプトラ優先政策の転換にも不満が高まっている。
テクノクラートや政界に影響力を有するビジネスマンらによりリードされた政策転換は、財政的、政治的環境条件の不安定を招来したと言う。(BT:5/4)
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