SEAnews 1998-05-05 ArtNo.14800

【シンガポール】完工間近の民間コンドミニアムの転売価格が昨年以来最大30％下降している。
今年完成が予定される大型コンドミニアム・プロジェクト20件の所有権変更登記(CAVEAT)記録を見ると、昨年の平均転売価格に比べ現在の転売価格は大幅に下降しており、一部のケースでは売出価格も下回っている。これらのプロジェクトの大部分、取り分け1996年5月の投機抑制措置以前に売り出されたものは、ほば完全に売約済みとなっている。
市場筋によれば、今年に入って以来の売り手の大部分は、住宅ローンの支払いに窮し、賃貸テナントも見出すことができない投資家と見られる。
例えばドーニアン・ロードのブラッサムベールは今月中にも仮入居許可が出る見通しだが、今年に入って以来の転売価格は平方フィート当たり682Ｓドルと、昨年の平均価格972Ｓドルを30％下回っている。同コンドミニアムは1996年初に平方フィート当たり980～1000Ｓドルで売り出された。
またクラブ・ストリートのエメラルド・ガーデンズも昨年の平方フィート当たり平均1051Ｓドルを30％下回る平均753Ｓドルで取り引きされている。同コンドミニアムの1996年初の売出価格は、平方フィート当たり950～1000Ｓドルだった。(BT:5/4)