1998-05-04 ArtNo.14785
◆<星>フランス食品会社Danone、YHS権益買収
【シンガポール】フランスの食品グループ Danoneは、シンガポール証取(SES)上場企業ヨー・ヒャップ・セン(YHS)の12.45%の権益を買収、後者が非食品飲料ビジネスを分離後、さらに持分を拡大、支配権を握る計画だ。
YHSの主要株主のオーチャード・パレード・ホールディングズ(OPH)が木曜(4/30)Danoneと共同記者会見したところによると、OPHはYHSの12.45%の持分を1億Sドル、1株5.65Sドル(YHS株の同取引直前の価格を7%下回る)でDanoneに売却することを認めた。これによりOPHのYHS持分は51%から38.55%に下降するが、OPHの親会社で、地元不動産実業家ン・テンフォン氏が率いる非公開会社ファー・イースト・オーガニゼーション(FEO)は別にYHSの30.5%のシェアを有する。
YHSは今後食品・飲料ビジネスと不動産ビジネスを分離、最終的にDanoneはYHSの食品・飲料ビジネスの51%の権益を握り、FEOは30%の持分を維持するが、OPHは完全にYHSの食品・飲料ビジネスから手を引く。Danoneはコール・オプション契約により、OPHの残りのYHS持分を買い取る。しかしながら18カ月以内に以上の再編計画が完了しなかった場合、DanoneはYHS株を買収価格と同じ値段でOPHに売り戻すことができる。
ン・テンフォン氏は2年前にマレーシア・ホンリョン・グループのクエック・レンチャン氏との買収戦に勝ち、YHSの支配権益を手に入れたが、最近の不動産市況の低迷で打撃を受け、資金繰りに窮していた。
OPHは今回の取引で手にする1億Sドルを銀行借入の返済や将来の投資に当てるとしている。OPHはまたYHS権益売却により今年度1100万Sドルの特別項目利益を手にする。
一方、DanoneはYHSを通じてアジア市場を開拓、またYHSの欧州市場進出を支援すると言う。(ST,BT,LZ:5/1)
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