1998-04-30 ArtNo.14753
◆<星>3月の製造業生産、8.5%アップ
【シンガポール】シンガポールの3月の製造業生産は、石油化学、工学部門の好調に支えられ、また比較の対象になる昨年同期の数字が低調だったこともあって、8.5%の成長を見た。
経済開発局(EDB)の発表によれば、これで今年第1四半期の製造業成長率は6.1%になった。なお先月、当初発表された-3.9%から-4.9%に修正された今年1月の成長率は、今回さらに-5.1%に改められた。2月には16.5%の成長が記録された。
主要3クラスターの3月の成長率を見ると化学部門が31.8%、工学部門が11.5%と好調だったが、シンガポール製造業の中核を成す電子部門は4.5%の成長にとどまった。
電子部門は生産過剰、需要軟化、製造拠点の移転等で、ディスク・ドライブ(HDD)、ペジャー、消費用電子製品の生産が影響を受けた反面、プリンター、プリント基板(PCB)アセンブリーの生産は拡大した。これにより電子部門の第1四半期の成長率は4.6%になった。
工学部門では輸送機器が25.0%、プロセス・エンジニアリングが9.7%と健闘したが、精密工学の成長は2.9%にとどまった。第1四半期を通じた工学部門の成長率は13.3%をマークした。
化学部門では、工業/特殊化学が2.3%の落ち込みを見たのを除き、設備拡張や新規参入者の貢献で、石油精製は20.5%、薬品は106.5%、石油化学は20.5%と、いずれも力強い成長を記録した。これにより第1四半期を通じた同クラスターの成長率は14.7%を記録した。(ST,BT,LZ:4/29)
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