1998-04-29 ArtNo.14738
◆<星>契約製造業者、向こう数年25-30%増益も
【シンガポール】シンガポールの地場契約製造業者(CMs)は向こう3~5年、年率25~30%の増益を実現、各銘柄中最も堅調なパフォーマンスを示す見通しだ。
サタンデル・インベストメント・セキュリティーズ・シンガポール(SISS)は27日、今月初めにペラグリーン証券を買収して以来初めて記者会見し、以上の見通しを示した。それによると、CMsの輸出市場はアジアに限定されず全世界に及ぶため、米国や欧州経済の好調に牽引され、良好なパフォーマンスが期待できる。この種の電子製造サービスは、多国籍企業のアウトソーシングの潮流に乗り、向こう10~15年活況を呈する見通しだ。
またCMsがターンキー・プロジェクトを引き受け、デザイン、ロジスティクス、補修等の付加価値サービスを提供するなら、需要はさらに拡大する。シンガポールのCMsは海外に展開する製造施設を通じて規模の経済性も実現できるため、他国の同業者よりも優位を保つことができ、粗利益率も現状の10%から11-12%に容易に改善できる。
CMsは製品の多様化や他業種進出を通じた事業の多角化を図っており、新参者の参入を阻む垣根も高くなっている。このため投資家にとっては、CMsへの投資リスクは小さくなっている。ロー・コストPC(パソコン)の影響に関しても、製造料金は、部品価格ほどは下降していないため、それほど大きなマイナス要因にはならない。
マニュファクチュアリング・マーケット・インサイダーの報告によれば、シンガポールのナットスチールやベンチャー・マニュファクチュアリングは世界のCMsのトップ10に含まれ、JITは29位にランクされている。テクノロジー・フォーカスターズ・インクの調査によると、今年の世界の契約製造ビジネスの規模は950億米ドル、2001年には1780億米ドルに達する見通しで、1996年に45%の成長を見た最大の北米市場は、2001年には59%の成長が見込まれると言う。(BT:4/28)
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