1998-04-25 ArtNo.14696
◆<馬>中央銀行、サイム銀行買収に12カ月間保証提供
【クアラルンプル】ラシド・フサインBhd(RHB)は23日、サイム・バンクの買収計画の最終案を公表するとともに、同買収計画が実行された後1年間に新たな不良貸付が発見された場合には、中央銀行がその8割の負担を引き受けたと発表、関係者を驚かせた。
それによるとサイム・バンクの買収価格は当初発表された8億5200万Mドルから3億6800万Mドルに縮小された。これは中央銀行がサイム・バンクの子会社6社を4億8400万Mドルで売却中のため。しかしサイム・バンクの再建のために注入される新資金は当初発表の12億Mドルから19億8000万Mドルに拡大している。
RHBのラシド・フサイン会長は、記者会見の席上、不良債務が回収された際には、中央銀行とRHBが80:20の比率でシェアすることになると説明した。このことは、新たな不良債権が発見された際には、中央銀行が80%を負担することを意味する。
Caspianリサーチのエコノミストは、「ラシド氏は、政府の後ろ盾を得てそのポジションをカバーでき、同氏は持ち株会社レベルの負債の一部もこの機に乗じて返済する術も心得ているだろう」とコメント、別のアナリストは、「これは明らかにサイム・バンク株主のベール・アウトだ。彼らは銀行の惨状に対する最終的責任を負わねばならないが、付けは結局納税者に回された」と 語った。しかしABMアムロ・エクイティー・リサーチの幹部は「こんな取引が本当に実現するのかと言う疑問は払拭された。ともあれ前進は良いこと」と楽観的見方を示した。(BT,ST,STAR,MBT,NST,LZ:4/24)
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