1998-04-24 ArtNo.14679
◆<星>大手不動産コンサルタントもHDB二次市場に進出
【シンガポール】民間住宅市場の低迷が続く中で、大手不動産コンサルタントも、積極的に住宅開発局(HDB)住宅二次市場へ進出を図っている。
これらの新参者には、ジョーンズ・ラング・ウートン(JLW)、ナイト・フランクやエドモンド・タイ&Coが含まれ、観測筋は、ここ暫くHDB二次市場がこれら大手不動産コンサルタントの主要な収入源になるものと見ている。
しかし実際にこの種の取引を手がけるのは、これら大手の社員ではなく、アソーシエートと称される独立の業者で、これらの業者は大手企業の名と設備を利用する代わりにコミッション(最大40%)を支払う。
ナイト・フランクやJLW幹部によると、これらのアソーシエーとの利益に対する貢献は僅かだが、目指すところは、収益ではなく、HDB市場への進出を果たすことと語る。
HDB二次市場で活躍する中堅不動産代理業者は、こうした大手の進出により直接脅威は受けておらず、脅威を受けるとすれば、ERAやデニス・リアルティー等のより大規模な企業だろうと指摘する。これらの企業のペイアウト・レシオは似通っているためと言う。
中古HDB住宅の取引をメインとする中小不動産ブローカーのペイアウト・レシオは、会社が10%、アソーシエートが90%と言ったところだが、約60人のアソーシエートを抱えるナイト・フランクの場合、内70%がHDB二次市場を担当、コミッションの分配率は会社が40%、アソーシエートが60%で、好成績をあげるアソーシエートには80%を与えていると言う。JLWのアソーシエートは約10人、ET&Coのそれは100人近くで、両社のペイアウト・レシオは80:20に近いものと言う。(BT:4/23)
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