1998-04-22 ArtNo.14655
◆<馬>銀行債務不履行率20%:S&P
【クアラルンプル】マレーシアの銀行ローン残高の5分の1が回収不能と見られ、金融システムは100億米ドルの新資金の注入を必要としている。
スタンダード&プーア(S&P)のテリー・チャン取締役によると、マレーシア銀行界の不良債権(NPL)は深刻なレベルに達しているものの、国内経済は来年は緩やかな回復に転じる見通しだ。
S&PはマレーシアのNPLを昨年末時点の15%から20%に上方修正したが、タン氏によると、まだピークには至っていない。これは少なからぬ不動産プロジェクトが続行中で、これらのプロジェクトの一部は今年末になっても完成せず、1999年以降にまで及ぶ。不動産の供給過剰は値下げ圧力を一層高める見通しで、このことが不動産部門をマレーシア経済のウィーク・ポイントの1つにしている。
タン氏によると、既にマレーシア経済には将棋倒し効果の兆候が生じているという。S&PはMドルやマレーシアの主要企業の格付けをいずれも下方修正した。(STAR,ST,BT:4/21)
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