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1998-04-22 ArtNo.14649
◆<星>金融管理局、海外事業へのSドル融資の自由化を準備
【シンガポール】金融管理局(MAS)は、銀行がMASの事前認可を取得せずにシンガポーリアンの海外事業にSドル融資を提供することを認める計画だ。
MAS会長を兼ねるリー・シエンロン副首相が20日の国会で、テイ・ベンチュアン官選議員の「シンガポール拠点企業の海外事業に対して外貨建ローンのみを認める政策を改める考えはないか」との質問に答弁したところによると、現行規則の下では、Sドルの国際化を抑制する狙いから海外の事業に対するSドル融資は非居住者にのみに提供されることになっている。Sドルの国際化を認めれば、投機行為に対して無防備となり、Sドル相場の安定を維持することが難しいためである。
政府は依然としてSドルの国際化を奨励しないが、MASは上記規則の修正を検討している。規則を修正する主要な目的は、銀行がMASの承認を求める手続きの煩雑さを最小限にとどめることに有り、シンガポーリアンが支配権益を握る企業の海外事業に関しても、銀行がMASの事前認可を得ずにSドル建てローンを提供できるようにすることが検討されている。
政府は既に1993年5月にシンガポールのリージョナライゼーション政策を巡るST紙の質問に対して以上の回答を行っている。しかし1992年に設けられたMAS規則621条には、シンガポーリアンの海外事業に対するSドル融資に際しては、MASの事前認可を得るよう規定されている。同条項の改正とともに、シンガポール企業の子会社やシンガポール企業と外資の合弁会社にもSドル融資を認めることが検討されていると言う。(BT,ST:4/21)
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