SEAnews 1998-04-22 ArtNo.14646

【シンガポール】シンガポールの国産非石油製品輸出は、米国、欧州連合(EU)の好調な電子製品需要に支えられ、3月も9.6％の予想以上の成長を見た。しかしアナリストらは、こうした好調はＳドルの軟化に伴うもので、輸出産業のファンダメンタルは依然脆弱と警鐘している。
貿易開発局(TDB)が20日発表したところによれば、3月の国産非石油製品輸出は84億Ｓドルと前年同月比9.6％の伸びを見たが、2月の28％や年初2ヶ月の11.5％の伸びには及ばなかった。しかしアナリストらが予想した平均7.5％の成長率を上回った。これにより第1四半期の国産非石油製品輸出の成長率は10.8％となった。
国産非石油製品輸出の3分の2を占める電子製品の輸出は、3月には8.3％の成長を見、中でも集積回路(IC)とプリント基板(PCB)の輸出が21.2％と26.4％の成長を見た。しかしディスク・ドライブ(HDD)輸出は2.6％の成長にとどまった。
国産非石油製品の対米輸出は20.4％、対欧輸出は11.4％成長したが、マレーシア、日本、韓国向けは3.6～33.7％の下降を見、タイ／香港向けは2.6％と6.8％の伸びにとどまった。
国産石油製品輸出は、国際価格と域内需要の軟化から、1月の－24％、2月の－4％に続き、3月も11.7％の落ち込みを見た。(ST,BT:4/21)