1998-04-20 ArtNo.14623
◆<馬>MUI、英国小売り会社ローラ・アシュリーの支配権益買収
【クアラルンプル】マラヤン・ユナイテッド・インダストリーズBhd(MUI)は17日、ロンドン証取上場の小売り大手ローラ・アシュリー・ホールディングズPlcの40%の権益を2億7900万Mドルで買収することで合意に達したと発表した。
ローラ・アシュリーは衣料/アクセサリー/家庭用品のデザイン、製造、購買、流通、販売を手がけ、世界34ヶ国に441店舗、116場内売場を展開している。しかし北米における家庭用品ビジネスに失敗した同社は、最高経営者(CEO)を更迭し、ビジネスの再建に取り組んでいる。
マレーシアの百貨店チェーン、メトロジャヤBhdを傘下に収めるMUIは、ローラ・アシュリーの新株1億5915万株を1株28ペンスで買収、後者の最大株主になる。
MUIは、同発表の3日前には香港の新聞出版会社サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)の15.15%の持分を13億4000万HKドル(M$6.03億)で売却すると発表しており、アナリストらは、MUIが中国投資ポートフォリオを英国におけるブランド・リテール・ビジネスへの投資に乗り換えるとともに、マレーシア国内や海外における新たな投資機会を物色しているものと憶測している。
MUIはSCMP権益の売却により1億3530万Mドルの投資収益を上げたとしているが、為替相場の変動を計算に入れれば、実際のキャピタル・ゲインは4億2800万Mドルに達する見通しだ。MUIは7億3100万HKドルを短期債務の返済に当て、残りは他の投資先に振り向けるとしている。
アナリストらはまた、MUIが新資金と独自のマネージメントを送り込んだにしても、ローラ・アシュリーの再建が直ちに軌道に乗るとは限らず、ローラ・アシュリーの事業は、マレーシアにおけるメトロジャヤの経営とは全く異なるボール・ゲームと評している。(NST,MBT,STAR,BT,ST,LZ:4/18)
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