1998-04-17 ArtNo.14598
◆<印度>石炭省、製鉄会社の石炭直接輸入禁止を検討
【ニューデリー】石炭省は製鉄会社が直接コークス用原料炭を輸入することを禁止し、コール・インディアLtd(CIL)が輸入石炭と国内石炭をミックスし、製鉄会社に供給する方式を提案する計画だ。
石炭省は同時に商務省にコークス原料炭の輸入税引き上げも提案する方針とされる。しかし同提案は鉄鋼省の強力な反対に遭うものと見られる。CILは国内製鉄会社の需要を満たす責任を果たしておらず、例えばスチール・オーソリティー・オブ・インディアLtd(SAIL)は、CILが900万トンしか供給できないため、600万トンを輸入せざるを得ない状況にある。加えて国内産の石炭の品質は輸入石炭に及ばず、この点でも製鉄会社の需要に応じられない。
とは言え、観測筋は、スワデシ(経済国粋主義)を標榜するインド人民党(BJP)政府は、際限なく高まる輸入依存に目をつぶることはできず、外貨流出を抑制する上からも、輸入規制に動く可能性が大きいと見ている。
石炭省筋によると、製鉄会社には必要とする石炭の詳細な報告を求め、CILは同条件に基づいて輸入石炭と国内石炭をブレンドして供給することになる。これにより病めるCILに新生命を吹き込み、外貨の流出も抑制できると言う。(ET:4/16)
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