【クアンタン】パハン州クアンタン市近郊Gebengにおける2億4000万Ｍドルの第1次投資計画を完了した鐘淵化学工業は、さらに4億Ｍドルを投じて第2次拡張計画を進める方針だ。
鐘化の古田武社長が14日催されたKaneka Malaysia Sdn Bhd、Kaneka Electec Sdn Bhd、Kaneka Eperan Sdn Bhdの合同開所式の席上語ったところによると、これら3社はＭＢＳ(ﾒﾀｸﾘﾚｰﾄ･ﾌﾞﾀｼﾞｴﾝ･ｽﾁﾚﾝ)樹脂、マグネッチック・ワイヤー、ＦＰＢ(ﾌｫｰﾑﾄﾞ･ﾎﾟﾘｵﾚﾌｨﾝ･ﾋﾞｰﾄﾞ)の製造に携わっている。
ＭＢＳは塩化ポリビニールの強化剤、マグネチック・ワイヤーはカラーＴＶのディフレクション・ヨーク材料、ＦＰＢはパーソナル・コンピューターの包装材や自動車部品の材料として、用いられる。3社の今年通年の営業額は2億Ｍドルと予想される。
第2期プロジェクトに関しては目下様々な事業化調査が進められており、新たに250人の就業機会が創出される見通しだ。
先ず今年7月までにマグネチック・ワイヤーの生産規模が現在の170メートル・トンから340メートル・トンに2倍に拡大される。また今年10月までには、カラーＴＶやモニターの色合いを調整するのに用いられるコンバージャンス・ピュアリティー・マグネット(CPM)工場が完成する。
この他、ＭＢＳ樹脂及びポリオレフィンを原料とした他の製品の製造も検討されており、これらには、壁や床材として広く用いられているフェースリフト、カツラやバビー・ドールの髪の毛に用いられる合成繊維が含まれる。
鐘化はＭＢＳ世界市場の50％、ポリオレフィン市場の80％、マグネット・ワイヤー市場の20～25％のシェアを占め、いずれも業界のトップに立っていると言う。(NST,STAR:4/15)