1998-04-16 ArtNo.14572
◆<星>マツシタ・エレクトロニクス、R&D支出拡大
【シンガポール】マツシタ・エレクトロニクス・シンガポール(MES)は、域内経済の不振から利益の下降が予想されるにも関わらず、今年はシンガポールにおける研究開発(R&D)支出を昨年の1400万Sドルから1540万Sドルに拡大、130人のR&Dスタッフにエンジニア12人を補充する計画だ。
MESの國彰重役(MD)によると、米ドルが値下がりした1995年当時、ライバル企業は低労働コストのマレーシアやインドネシアに工場を移転、同社は苦境に立たされたが、国家科学技術局(NSTB)の補助も得、R&Dに年間1400万Sドルを支出、ハイエンド市場に転進、黒字転換に成功した。SMEはマツシタ・グループ・オーディオ機器部門の海外初のR&Dセンターとなり、利益はその後数倍に拡大した。
MESは目下世界の88ヶ国向けにミニコンボ、CDプレーヤー、カセット・デッキ・プレーヤー等のハイエンド・オーディオ機器や部品を製造している。國氏は、「R&Dと製造業務は並行して進められるべきで、もしR&Dスタッフが直接製造工程を監督しないなら、デスク・ワークを担当する単なる事務員と変わりなくなる」と指摘した。(ST:4/15)
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