1998-04-08 ArtNo.14484
◆<馬>ペナン工場は依然アジア太平洋地域センター:デル
【シンガポール】デル・コンピューターズ・コープがテキサス州オースチン/アイルランドのリメリックに次ぎペナンに設けた第3の製造拠点は引き続きアジア太平洋地域のセンターの役割を担う。
世界第3位のPC(パソコン)メーカーに躍進を遂げたデルが中国の廈門に製造拠点を設けると言う先週金曜の報道で、同社がペナンに設けたアジア・パシフィック・カスタマー・センター(APCC)のステータスに疑問が生じていたが、デルのモート・トッファー副会長によると、廈門のチャイナ・カスタマー・センター(CCC)は専ら中国市場に奉仕すると言う。
デルは過去3年間に北京、広州、上海にオフィスを設け、着実に中国市場における地歩を固めてきた。同社は中国ではディストリビューターを通じてその製品を販売、未だ同社が十八番とする直販方式を採用していない。これは中国の手続きが煩雑で必要な認可がとれないためだが、同社のアジア太平洋地域社長フィル・ケリー氏によると、早ければ来年にもダイレクト・マーケッティング方式を採用できる見通しだ。
廈門のCCCはAPCCをモデルとして設けられ、従業員200人以上を雇用、今年第3四半期末にオープンする予定だ。APCCとCCCは域内における同社のたった2つの製造拠点で、来年は同社の全ての製品品目がペナンで製造されることになる。
デルの今年2月1日締め四半期のアジア太平洋地域売上は2億4000万米ドルと、経済危機の影響を受けたにも関わらず、依然として79%の最高の成長率をマークした。米国の売上は51%増の25億米ドル、欧州売上は61%増の10億米ドル弱だった。
インテルのクレイグ・バレット社長兼CEOは先週、中国は1、2年内に日本を追い越し、米国に次ぐ世界第2のチップ市場になると予想しており、昨年、1996年のナンバー5からナンバー3に躍進したデルは、中国を跳躍台にコンパックのナンバー1の座に挑戦するものと見られる。(STAR:4/6)
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