1998-03-30 ArtNo.14370
◆<星>BASF/デュポン、US&10億ナイロン工場検討
【シンガポール】ドイツの化学企業BASF AGは、米国の同業者デュポンと50:50の対等出資で10億米ドルを投じ、シンガポールにナイロン工場を設ける可能性を検討している。
BASFシンガポールのVictor Szechenyi重役(MD)が27日記者会見したところによると、両パートナーは、中国当局と関係プロジェクトを協議してきたが、同交渉が不調に終われば、シンガポールが選ばれる可能性が大きい。インドネシアのナトゥナ諸島からジュロン島にガス・パイプラインを敷設する計画が、有力な代替地としてシンガポールを浮上させた。BASFは経済開発局(EDB)とも関係問題を協議している。
ナイロン工場を設けない場合も、何らかの下流部門工場をシンガポールに設けることが計画されている。しかし下流部門プロジェクトが日の目を見るのは、現在の域内経済危機が克服された後のことで、2年以上先になりそうだ。
BASFのJurgen Hambrecht重役によると、同社は向こう5年間にアジアに80億マルク(S$70億)を投資する計画で、これは同社の世界投資の25%に相当する。これによりグループ営業額に占めるアジア太平洋地域の比率は現在の5%から20%に拡大する見通しだ。昨年のアジア太平洋地域営業額は17%増の52億マルクを記録した。今年の域内営業額は当初20%の成長が見込まれていたが、10%に下方修正されたと言う。(ST,BT:3/28)
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