1998-03-27 ArtNo.14340
◆<星>ケッペル、日立造船(S)を逆買収
【シンガポール】政府系複合企業ケッペル・コーポレーションは26日、約2億6500万Sドルにのぼる株式のスワップを通じ、日立造船シンガポールの支配権益を買収した。
両社がこの日発表したところによれば、ケッペル・コープは傘下のケッペル・シップヤードを日立造船(S)に売却、日立造船(S)は1株59Sセントで自社新株を発行し、買収代金に当てる。これによりケッペル・コープの日立造船(S)持分は現在の0.7%から56%に拡大する。一方、日立造船アジアの日立造船(S)持分は現在の71.4%から31%に縮小する。
ケッペル・コープは、合併買収法の規定に基づき、未だ保持せぬ日立造船(S)株に対して、1株59Sセントを上回る価格で、公開買付を提案する。しかしアナリストらは、25日にシンガポール証取(SES)に取引停止が申請された時点の日立造船(S)株が94セントで取引されていたことから、公開買付に応じるものはないものと見ている。日立造船(S)株は買収の噂が伝えられて以来、それ以前の39Sセントから94セントに急騰していた。日興証券のアナリストは、「買収計画を察知した市場筋の勘は正しかったものの、価格は外れたようだ。明日は多分値下がりするだろう」と指摘した。
日立造船(S)は1992年に1株1.25Sドルで公開され、SESに上場されたが、アナリストらは、2億6500万Sドルの取引価格は妥当なものとしている。(ST,BT,LZ:3/27)
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