1998-03-24 ArtNo.14295
◆<星>オフィス未入居スペース330万平方フィートに
【シンガポール】シンガポールにおけるオフィスの未入居スペースは過去最高の330万平方フィートをマーク、一等オフィス街ラフルズ・プレースでもテナントの獲得競争が熾烈化している。
オーナーらは過去数ヶ月、賃貸料免除の優待期間を、これ以前の2~3カ月から4~5カ月に延長しており、実質賃貸料の下降に拍車がかかっている。業界筋によると、ラッフルズ・プレースもマリーナ・スクエア等との競争に伴う値下げ圧力を受けており、賃貸料をより現実的レベルに調整したり、内装準備期間や賃貸料免除期間の延長が図られている。
エドモンド・タイ&Coによると、昨年末時点で、同年完工した新築オフィス・スペースの40%、約145万平方フィートが未入居となっており、今年完工予定の260万平方フィートの内175万平方フィートのテナント契約も結ばれていない。
例えばサンテク・シティーのタワー4の入居率は45%、SIAビルのそれは65%で、目下売りに出されているサンテク・シティー・タワー3に至っては25%に過ぎない。一方、テナント側にとっては、中央市街地からその周辺、さらには郊外のタンピニースに至るまで、多くの新築ビルが存在し、選択の機会は大きい。
不動産コンサルタント、ジョーンズ・ラング・ウートンによれば、1997年末時点のオフィス賃貸料は平方フィート当たり月額9Sドルと、1996年末のピーク時に比べ13.5%ダウンしている。賃貸料免除期間も配慮すれば、実質レートは更にこれを下回っており、公示価格と実質料金の格差も拡大していると言う。(BT:3/23)
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