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1998-03-17 ArtNo.14208
◆<星>センターポイント、S$5千万拡張計画を棚上げ
【シンガポール】センターポイント・プロパティーズLtd(CPL)は、景気後退や開発税引き上げ等の状況を配慮し、オーチャード・ロードのフラッグシップ・ショッピング・モール“センターポイント”に5000万Sドルを投じて拡張工事を施す計画を棚上げした。
これにより隣接するオーチャード・ポイントとセンターポイントの拡張部分を陸橋で結び、フレスコ風ダイニング・プレースを設ける計画も当面実現せぬことになった。
拡張プロジェクトに消極的な小規模オーナーらに対するCPLの立場を強化することにつながる関係法の改正が近く予想されていただけに、観測筋はCPLの決定を予想外のこととしている。
CPLは元々、昨年初に拡張計画を実行するはずだったが、センターポイントのスペースの約8%を所有する2ダースほどの小規模オーナーが同プロジェクトに消極的なことから計画の実行が延び延びになっていた。既存の土地所有権(階層)法(LTSA)の下、階層所有権付き不動産が再開発されたり、一括して売却される際には、オーナー全員の同意を得ることが義務づけられている。
しかしセンターポイントの拡張計画では、個々のオーナーはその所有権を手放す訳ではなく、拡張工事による影響もそれほど大きくないため、LTSAの規定がそのまま適応されるか否かについて法律家の意見も一致しいない。一部の法律家はオーナーの75%の同意が得られれば十分としている。
CPLは、小規模オーナーに対して、再開発コストの一部を負担するものには、プロジェクトの完成後直ちに配当を支払い、コストを負担せぬものには、その配当を金融コストの支払いに充当するが、全ての債務が返済された後には、これらのオーナーにも配当を支払うことを約束していた。
一方、提案されているLTSAの修正案が成立すると、階層所有権付き不動産の一括売却や再開発は、当該物件が築後10年未満なら、オーナーの90%以上、築後10年以上なら、オーナーの80%以上の同意が得られれば、認められることになる。
CPLスポークスマンによると、センターポイントは築後10年以上経ており、加えて同社は総面積の92%を所有しているため、新法規が成立すれば、当初の問題は直ちに解決されることになる。しかしながら、小売り市況が益々低迷、賃貸料も下降した上、開発税が大幅に引き上げられたため、プロジェクトを実行する意味がなくなり、このため同社は経済環境が改善するまでプロジェクトを棚上げする方針を決めたと言う。(ST:3/16)
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